3. アンカー社向け補足
本章は、株式会社アンカー社のIT/管理ご担当者様にお目通しいただく前提で構成しています。
業務委託CA(河村祐衣)の業務自動化基盤を導入するにあたり、必要となる 「外部アプリ承認」 および 「外部アシスタントのアクセス許可」 のご判断材料としてご活用ください。
本資料の位置付け
本資料は業務委託CAである河村祐衣氏の業務自動化案の説明です。
第1章・第2章で示した自動化スコープ/システム構成を、アンカー社視点(個人情報保護・アクセス権限・規約遵守・契約終了時の処理) から補強します。
3.1 何が新たに導入されるか(要約)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 業務委託CAの面談前準備・面談後対応・サーカス転記の自動化 |
| 対象データ | アンカー社の業務情報(求職者プロフィール/履歴書/職経書/議事録/推薦文等) |
| 物理的なシステム所在 | 国内VPS(Xserver VPS 2GB予定、河村法人名義契約) |
| 運用主体 | 河村祐衣 |
| アンカー社Workspace側の変更 | OAuth経由でCalendar/Drive/Gmail/Sheets/Vertex AI(Gemini)へAPIアクセス |
| 個人情報の物理的保管場所 | アンカー社のGoogle Workspace内(Drive/Sheets)に閉じる |
| VPS側のデータ保有 | 処理中の一時データのみ(処理完了で即削除)/監査ログ(個人情報マスキング) |
3.2 個人情報の流れ ─ どこに何が残るか
原則:「アンカー社Workspace内で完結」
flowchart LR
subgraph anchor["アンカー社のWorkspace(永続保管)"]
DriveDoc[履歴書・職経書<br/>議事録・推薦文]
Sheet[初回面談シート]
end
subgraph vps["VPS(一時処理のみ)"]
Process[処理中の一時データ]
Log[ログ<br/>個人情報マスキング済]
end
LINE[公式LINEで受信] --> Process
Process -->|処理完了で即削除| Trash[(削除)]
Process --> DriveDoc
DriveDoc --> Sheet
保管場所と保管期間
| 場所 | 保管されるもの | 保管期間 | 管理権限 |
|---|---|---|---|
| アンカー社のGoogle Drive | 履歴書/職経書/議事録/推薦文 | 永続(アンカー社の運用基準) | アンカー社 |
| アンカー社のSheets | 初回面談シート | 永続 | アンカー社 |
| VPS(処理中のみ) | 上記の一時コピー | 処理完了で即削除 | 河村 |
| VPSログ | 操作履歴(個人情報マスキング済) | 30日(自動削除) | 河村 |
| Gemini API | プロンプト送信時の一時データ | Google側の処理直後に破棄(Google AIの利用規約に準拠) |
VPSは「処理通過点」であり「保管場所」ではありません
VPSには永続的な個人情報を保持しない設計です。処理完了後は即削除し、ログには個人情報を残しません。
バックアップ対象も「設定ファイル」「監査ログ」「コード」のみで、個人情報そのものは含みません。
3.3 アクセス権限と認証
Google Workspace へのアクセス(OAuth 2.0)
| サービス | スコープ | 必要理由 |
|---|---|---|
| Calendar | calendar.readonly |
面談予定の取得(読み取りのみ) |
| Drive | drive.file |
求職者フォルダ作成、書類格納(自動化が作成したファイルのみアクセス可能、既存ファイルへの広範な権限は付与しない) |
| Gmail | gmail.readonly |
履歴書/職経書メール添付の取得(読み取りのみ) |
| Sheets | spreadsheets |
初回面談シートの読み書き |
アクセスの3つの制限
- 最小スコープの原則:上記スコープ以外への昇格は実装上行えません
- consent(同意)の取消:祐衣さんは [Google アカウント>セキュリティ>外部アプリ] からいつでも consent を取消可能。取消後はAPI呼出が即時拒否され、自動化基盤からアンカー社データへのアクセスは完全に遮断されます
- アンカー社管理者の制御:Workspace管理コンソールから本アプリへの承認をいつでも撤回可能
3.4 個人情報保護とセキュリティ
シークレット管理
| シークレット | 暗号化方式 | 復号鍵の保有者 |
|---|---|---|
| Google OAuth refresh token | sops + age | 河村 |
| Gemini API Key | sops + age | 河村 |
| 公式LINE Channel Secret/Token | sops + age | 河村 |
| サーカス/ii-ne ID/PW | sops + age | 河村 |
- 全シークレットはVPSの該当テナント領域(
/srv/yui/.env)に暗号化保管 - バックアップtar.gzにも暗号化済の状態でのみ含まれる
- 復号鍵(age秘密鍵)は河村側で保有、紛失時はVPS上で新規鍵での再暗号化が必要
ネットワーク・OSセキュリティ
- nginx + Let's Encrypt によるTLS終端
- UFW ファイアウォール(22/80/443以外閉鎖)
- Fail2ban による SSH ブルートフォース対策
- SSH 鍵認証のみ(パスワード認証無効化)
- 月次の OS セキュリティアップデート
監査ログ
- 全ての自動化操作(サーカス書き込み・LINE送信・Drive書き込み・API呼出し)を記録
- サーカス操作は 画面スクリーンショット も保存(規約遵守の証跡)
- ログ保管期間:30日(自動ローテーション、それ以降は削除)
- 個人情報はログにマスキング(氏名は「○○さん」、メールは
***@***.***形式)
3.5 規約遵守
サーカス利用規約への対応
- 解釈の根拠:ガイドライン1.c.iv.6「第三者がIDを利用した場合、当社はその利用を利用者様によるものとみなします」 → 自動化ツールを本人(祐衣さん)の業務遂行補助ツールとして位置付け、本人からの明示的指示(LINE Botコマンド)を起点として動作させる
- 遵守事項:
- リクエスト間隔最小2秒
- 同時並列実行禁止
- 1日200回上限
- リトライ最大3回
- 全操作の監査ログ・スクリーンショット保存
- サーカス側から指摘があれば即時停止
- フォールバック:規約上の論点が生じた場合、Chrome拡張による半自動モード(祐衣さんが画面前にいるときのみ動作)に切替可能な設計
LINE Messaging API
- LINE 公式アカウントの利用規約・Messaging API 利用規約に準拠
- 求職者への自動送信は実施しない(送信は半自動:生成→通知→祐衣さんが確認後に送信)
Google APIs Terms of Service
- 全API呼出しはOAuth経由
- スコープは業務遂行に必要な最小限
- Google AI(Gemini)の利用規約に準拠したプロンプト・データ送信
3.6 契約終了時のデータ処理
業務委託契約が終了する場合、以下の手順でデータ処理を実施します。
| ステップ | 内容 | 完了確認 |
|---|---|---|
| 1 | VPS上の自動化プロセス停止(systemd disable) | 即時 |
| 2 | Google OAuth refresh token の revoke(自動化からのAPIアクセス完全遮断) | 即時 |
| 3 | 公式LINE Webhook URL の削除 | 即時 |
| 4 | サーカス・ii-ne の自動ログイン停止(保存済パスワード削除) | 即時 |
| 5 | VPS内の個人情報残骸の確認・削除(処理中データ・ログ) | 24時間以内 |
| 6 | バックアップtar.gz(過去30日分)の削除 | 7日以内 |
| 7 | VPS自体の解約(河村法人名義のため、最終操作は河村側) | 河村側のタイミング |
なお、アンカー社Workspace内(Drive/Sheets)の業務データは一切削除しません(アンカー社の資産であり、運用継続にあたって必要なため)。
3.7 連絡先・責任分界
連絡先
| 役割 | 担当 |
|---|---|
| 自動化基盤の構築 | 協力会社 |
| 運用・業務上の判断 | 河村祐衣 |
責任分界
| 項目 | 第一責任 |
|---|---|
| 自動化基盤の構築(設計・実装・初期構成) | 協力会社 |
| 構築後の運用・日常監視 | 河村祐衣 |
| アンカー社Workspace内データの所有・管理 | アンカー社/河村祐衣 |
| 規約遵守の最終判断 | 河村祐衣 |
3.8 ご承認のお願い
本企画案を進めるにあたり、アンカー社の管理者ご担当者様には以下2点のご承認を頂戴したくお願い申し上げます。
① 外部アプリ承認(Google Workspace)
- 対象:OAuthクライアント「ca-automation」
- 用途:本資料 3.3 に記載のAPIスコープでの祐衣さんアカウントへのアクセス
- 撤回方法:管理コンソールからいつでも撤回可能、撤回時は即時アクセス遮断
② 外部アシスタントのアクセス許可
- 対象業務:祐衣さんCA業務の自動化基盤の構築(初期セットアップまで/構築後の運用支援継続の可否は別途協議)
- アクセス範囲:本資料 3.3 に記載の通り
補足
- ご懸念事項・追加でご確認いただきたい点があれば、ご質問・ご指摘を頂戴できますと幸いです
補足:本資料の参照ドキュメント
- 自動化スコープ詳細:第1章 自動化スコープ
- アーキテクチャ詳細:第2章 アーキテクチャ概観